スクールカーストの話
就活*1したことないAdvent calendar3日目,今日は「進学するとこういう経験もできるよ」という小話の一つとして,スクールカーストの話を紹介したいと思います.といっても大学で友達できないよ〜とかそういう話ではないです.
海外学生との交流
進学すると,サマースクール(あるテーマで世界中から著名な先生をお呼びして,数日〜数週間ぶっ続けで講義を受ける)やdoctoral symposium(D論研究計画発表会みたいな感じ.著名な先生からコメントがいただける)なんかに参加する機会も出てくる.これらは通常の会議と違って,コーヒーブレイクや飯を同じく博士後期課程の学生と共にすることになり,ファーストコンタクトに失敗すると,なかなか世知辛い感じになる.
失敗... サマースクール編
今年の6月,スペインで開催されたパターン認識のサマースクールに参加してきた.会期は5日,うち1日は研究発表+social event(カテドラルみたいなとこ行った)で,残りはひたすら講義という感じ.本スクールの場合,スペインのパターン認識連合が主催するスクールで,日本人は僕だけ,他のアジア人(中国人)参加者もヨーロッパに長期留学してる人ばかりという状況であった.したがって,明らかに僕が一番英語ができないという構図ができあがっており,開始早々エンド感高まる.
とはいえ,さすがに5日間ぼっち飯はつらいので,なんとかアジア人捕まえて話しかけて話しかける.日常会話はからっきしだが,なんとか研究の話はできるので,研究テーマの話とかで攻め込む.最終的にアジア人4人+イタリア人1人からなるグループが構成された.
と,ここで気付いたのである.スクールカーストが形成されておる…!
- グループA: イケてるヨーロッパイケメン軍団+女性.すごいキラキラして見える
- グループB: わりかし温和な感じだけど,コミュニケーション能力は十分にあるヨーロッパ+中東系軍団.やはりキラキラして見える
- グループC: アジア勢
グループBはグループAと自由に交遊できるし,グループCにも非常に気さくに話しかけてくれるのだが,基本的にグループAとグループCが交わることはない.唯一交流があったのは,4日目の晩ご飯で,グループAが「最後の晩だしみんなで飯いこうぜ!!!」「「「ウェーイ!!!」」」「グループBもいこうぜ!!あ,グループCもくる?いいよ」みたいな感じの提案をし,グループCはひょこひょこと飯についていくに至った.今思うと完全に罠だった.
―――店はシャレオツなフランス料理屋.どうも席が足りないらしく,グループAが交渉している.申し訳ない感じになるグループC.それでもなんとか席が足り,食事が始まる.「それで,おれはこう言ってやったのさ!!」「スゲー!」(マジでこんな感じだった)僕はひたすらニコニコ笑いながらご飯を食べていた.日常会話だと,彼らマジで超速でトークしてくるので,話を追うのがやっとなのである.「可哀想にこの子はあんまし英語が分からないのね」みたいな感じでドイツ人女性が哀れみの目を送ってきてくださる.途中でグループBのとてもとても親切なトルコ人の方が話しかけてきてくださって,マジで涙出そうになった.
食事会後,グループA,Bは「バーで二次会やろうぜ!!!!」「「「ヒュー!!!」」」みたいになってたが,グループCは「あっおれらかえるわ,夜遅いし.楽しんでな!」みたいん言ってそそくさと帰った.
帰国後,僕は悟った.研究発表は練習したらなんとかなるけど,日常会話はそうはいかないということ.そして,スクールカーストを克服しなければ,サマースクール結構辛い感じになること…
割と成功... Doctoral symposium編
11月,奈良で開かれたマルチメディア系の国際会議のDoctoral symposium sessionに参加してきた.セッション自体は一日だけなので,上ほどの重荷ではなかったが,それでも僕は「欧米の人と仲良く話すんだ…!」という良く分からない野望を胸にセッションに臨んだ.
地の利もあり,「銀閣,実は銀でできてないんだぜ!」みたいな小粋なジョークも飛ばしつつ,なんとか欧米人に切り込んで行く…最終的にバンケットでドイツ人学生と仲良くなり,その後も京都で一緒に飯食ったりもしたので,これはかなり成功した例と言える.ちなみにバンケットではひたすら舞妓さんや日本料理の説明してた.やはり日本開催の会議だけあって,日本に興味を持ってる人が多いのがよかった.逆に言うと,会議開催国のことをある程度調べておけば,何らか話のネタにできるのでは??と思った.
まとめ 英語の勉強について
英語,どのように勉強すべきだろうか.研究活動をしていくにあたって,「論文読んだり書いたり,あるいは会議で発表するための学術英語」および「コーヒーブレイクやバンケットを楽しむための日常英語」が必要であるように思われる.前者は毎日論文読んでおけば何とかなるとして,後者はなかなか厳しい.これに関しては月並みな意見ではあるが,やはり英語でしゃべる機会を増やすことが一番の近道のように思われる.ただ,うまくしゃべった経験がないと「うまくしゃべれたことないし…」といって尻込みしてしまうものなので(僕もよくする),以下に「外国人と仲良く話すTips」を紹介して本記事を締めたい.
おまけ 外国人と仲良く話すTips
guysって言う
参考: http://www.eigowithluke.com/2012/03/you-guys/
あっちの人達は,やたら「you guys ...」みたいな感じでguys ってつけてくる.後で知ったが,フレンドリーな感じのスラングらしい.僕もdo you guys... とかhey guys...とかguys guys言いまくっている.あんま変な顔されないので,多分間違ってない…と思う.
- sorryって聞き返す
参考: http://alcom.alc.co.jp/questions/show/2616
あんましPardon?とか聞かない気がする.Sorry?↑って語尾を上げながら聞き返すと,それっぽくなる.
イタリア人はコーヒーネタで攻める
イタリア人はエスプレッソ大好きなのでそこを攻める.
「フランスでトランジットだったんだけど,そこで飲んだコーヒーがマジで小さくてビビったよあれが本場のエスプレッソか」みたいなん言ったら,イタリア人が「あれは本場ではない.うちが本場だ」みたいなん言って場が盛り上がったし,その後インドネシア人が「まあ豆はうちのだけどな」みたいなん言って,完全にいい感じの会話になっていた.それからというものの,会議でイタリア人みつけたら「ここのコーヒーはどう?」と聞いてみるようにしている.だいたいうまくいく.
イギリスの飯の話で攻める
どうもイギリスの飯がいまいちというのは割と共通見解らしく,「今度イギリスいくんだけど飯だけが心配だわ」みたいなん言ったら「カレー食っとけカレー」「Aleはうまい」みたいな感じで盛り上がった.ちなみにイギリス飯,不味いとは思わんかったが,味ねえなあとは思った.
アメリカンジョーク
アメリカ人が「3カ国語話せる奴のことトリリンガル,2カ国語だとバイリンガルだろ.じゃあ1カ国語だとなんて呼ぶか知ってるか?」と聞いてきたので,「モノリンガル?」と聞き返したら,「NO, American!」と言って一同爆笑していた.これぞアメリカンジョークである.
丁寧英語も覚えておく
この前,敬語の英語という本を見つけたので読んでみた."「〜してもよろしいですか?」… Can I … でなく,Would you mind if I …こっちの法が,相手の立場を考えているという控えめな姿勢が伝わる"とか"相手を思いやる」たとえば I was wondering,…とおいてから人を誘うと,「ちょっと思いついたまでだから,断ってもええよ」という響きになる"とか,有益な情報が載っている.興味のある方はぜひ.
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どうしても話題尽きたら博士後期課程つらい話しとく
D論書けそう?就職考えてる?この辺は各国共通の悩みっぽいので,だいたいうまい感じで会話できます.
*1:進学したことないになってたので直しました.なんで今まで誰も突っ込みを入れてくれなかったんだ…